「逆境を乗り越える力 ― 苦難を成長のチャンスに変える3つの方法」

       
  • 2026/4/27
  • 最終更新日:2026/4/27
人生勝利の秘訣/本田弘慈

第1章 患難を喜ぶこと

そればかりでなく、患難さえも喜んでいます。それは患難は忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出すと知っているからです
(ローマ書5章2節)

人生には必ず「壁」がある

だれしも、新しい会社や、職場等に就職したときは、希望に胸はふくらみ、将来に大きな夢を抱いて、職場に向かうことと思います。
しかし、早くて2、3日、ときには一週間、一カ月もして、周囲の人々の顔が見えはじめてくると同時に、不なれな仕事に出会い、とまどいや不安を感じ、ときには自分の希望は間違っていたのではないか、就職先を誤ったのではないかなどと感じるときがあるでしょう。
幸いにも、そのような不快感を持たずに、仕事が面白く、周囲の人々にも愛され、生きがいに満ちて、毎日、足どりも軽く勤務されている人もいるでしょう。そのような人たちは、ほんとうに幸せだと思います。
しかし、人生は長いのです。そのうちに、思いがけなく不本意な出来事にぶつかり、周囲から誤解され、成功を目指しているのに、思いがけない方面から失敗に追い込まれることもあるでしょう。
このようなときに、聖書は語っています。
「そればかりでなく、患難さえも喜んでいます」
人生、ここが一番大切なときです。思いがけない困難、逆境にぶつかったとき、この「患難さえ喜ぶ」という気持ちこそ、その人の運命を変えるものとなるでしょう。
今日まで、この社会に生きてきた人で、「患難」や、「苦難」に出会わなかった人は、今まで一人もありません。しかし、その中で、勝利ある生涯、年老いてから振り返って、悔いのない生涯を送った人々は、みなこの「患難」を踏み台として飛躍した人々ではないでしょうか。

苦難はどこからくるのか ― 運命・因果・それとも別の視点

しかし、患難や苦難はいったいどこからくるのでしょうか。
仏教では、このことを、因果応報、あるいは因縁と言って説明しています。
また、ある人々は、それは運命であり宿命であると考えています。
しかし、聖書の中では、使徒パウロは「わたしは患難を喜ぶ」と語っているのです。
「それは患難によって忍耐心が生まれ、耐え忍ぶことによって訓練された人格が形作られ、それによってさらに未来に対して飛躍する希望が生まれてくるのです」
私たちの人生の患難は、決して不幸の原因ではありません。むしろ、そこには大きな祝福が約束されているのです。
ですから、西洋のことわざでは、患難や苦難は「幸福の天の使いが、ただしばらく苦難の仮面をかぶっているのだ」と言っているのです。

苦難が人を磨く ― 忍耐・思いやり・希望の3ステップ

第一に患難は「練られた人物」をつくる道です。
試練や苦難を経験しない人物には軽率なところが多いものです。しかし、いろいろと苦労をした人には、忍耐心もあれば、他人に対する思いやりもあり、温かい配慮のある人が多いのです。それは、患難によって、訓練された「よく練られた」人格がつくられるからです。
第二に、他人の苦難に理解の深い人物がつくられます。
いいかえれば思いやりのある人物になります。このような人が、職場や、オフィスにいるとき、その周囲は温かくなります。
第三に将来に希望が生まれます。
苦難の中て、自分だけてはなく、他人の欠点も見えてくるようになります。他人の薄情さというものを、いやというほど見せつけられることもあります。ですから、自分はこのままで終わってはならない、この患難をのりこえて、さらに大成しようという希望と勇気がわいてきます。
これは患難が与える大きな利益です。
あなたの人生を、「患難を喜ぶ」ことをモットーにして進んでください。それは、必ずや大きな成功の道へとつながることでしょう。

実例:山崎製パン創業者に学ぶ「苦難を踏み台にした成功」

「世界のパン」という標語を車に書いて走っている「山崎製パン」の創立者、飯島籐十郎氏夫妻に、私はよくお会いします。
飯島氏は師範学校を卒業し、高校の教師をしておられましたが、戦後、いち早く「日本の今後の問題は<食糧>にある」と気づかれ、夫人とともに、小さなパン屋を始められました。最初のころは、食糧調査官がふいに調査に乗り込んできて、職場を調査したり、パンの資材の調達に苦労されたり、また、従業員の人事にも悩まれたようです。そして、幾度も「患難」を経験しながら、今日の大成功を見られたのです。
そのうちに、聖書に出会われたのです。その結果、事業は営利のためではなく、人々のお役にたつことを第一とする大切な仕事であることに気がつかれ、社会への奉仕を心にかけてはげまれました。
事業に困難はつきものです。飯島社長にもいくつかの患難がふりかかりました。中でも一番大きな「患難」は、武蔵野の製パン工場が一夜の大火で消失したときでしょう。ご夫妻は、ただちに深い反省を持たれ、自分たちの心が「営利第一」であったことに気づかれ、「人々の福祉」のために生きるべきであると、決意を新しくされたということであります。
飯島さんご夫妻にとって、「患難」は患難で終わらなかったのです。むしろ、それによって今日の大きな祝福をいただいたのです。

※見出しは、今回のために編集部で追加したものです。書籍にはありません。
*山崎製パンは、山崎製パン株式会社の略称です。現在も日本を代表する総合製パン・食品メーカーとして、広く知られています。

執筆者
本田弘慈

人生勝利の秘訣 書影

『人生勝利の秘訣 ビジネスマンと聖書』は、本田弘慈による、仕事の悩み、人間関係、決断、逆境の中で、聖書のことばをどのように実生活へ生かすかを語る書籍です。新生出版社より1993年に刊行されたキーブックス001の一冊で、232ページにわたり、信仰を観念ではなく現実の働き方や生き方へ結びつけて語っています。忙しい日々の中でも心を整え、ぶれない軸を持って歩むことの大切さを示す一冊として、キリスト教と仕事、信仰と実践の接点を求めるビジネスパーソンに広く読まれています。


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